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食事~楽しくおいしく食べる~

楽しくおいしく食べる 食べることは生きること

食べられなくなったらどうなるのでしょうか? それぞれの方たちに合った食事とはどのようなものでしょうか。そして介助の方法は? 食べる意欲を出してもらうには? 介助の方法を見ながらこれらのことを考えて行きましょう。

食べないとどうなる?

高齢になると食事の量が減っていきます。
原因は、飲み込めない(嚥下困難)、食べる力が弱った、入れ歯が合わなくて噛めない(咀嚼困難)、病気、排泄の手間を考えて食べ控える、などさまざまです。
食事制限によるダイエットの経験がある方、食べないとだんだん力が出なくなりませんでしたか。お年寄りも同じ。特にたんぱく質が足りないと低栄養(たんぱく質エネルギー栄養障害=protein energy malnutrition : PEM)になり、感染症にかかりやすくなったり、病気や床ずれ等が治りにくくなります。
「うちのおばあちゃん元気がない」「自立度が下がった」などの症状が見られるときは、食事の量や内容、どのような形状にしたら食べられるのかを考えてみましょう。

“口から食べる”を目標に

嚥下困難の方が口の運動をすることによって、食べ物が飲み込めるようになり、顔に表情がなかった方がにっこり笑ったという話があります。口を動かす=食べると、脳が刺激されるのです。
たしかに、経腸栄養(鼻腔経管、胃ろう)や点滴でも必要なカロリーは摂れますが、上記の例からもわかるように口から食事をするということは重要なこと。まさに生きることなのです。
食べられなくなったときは、その理由を明らかにし、好きなものを少しずつ、ゼリーのようなものから始めてみましょう。

■食事をする環境

寝る場所と食事をする場所は別にするのが基本です。移動ができる限り、家族と一緒に食事をとるようにします。単調になりがちな生活の中で、家族と一緒の食事はとても楽しみなものです。一人暮らしの場合はやむを得ませんが、お年寄りが食事の時間を楽しいと感じられる環境を作ることです。

■自力で食事をとらせる

自分で食べることが自立への意欲を高めます。うまく食べられない場合は市販の自助具を使って、できるかぎり自力で食事をとらせましょう。それが機能回復訓練にもなり、自立への自信にもつながります。

自助具のいろいろ
握力の弱い人のためのバネつき箸 握力の弱い人のためのバネつき箸
手にまひのある人や握れない人の手首に固定するホルダーつきフォーク・スプーン 手にまひのある人や握れない人の手首に固定するホルダーつきフォーク・スプーン
手首が曲がらない人用に角度をつけたフォーク・スプーン 手首が曲がらない人用に角度をつけたフォーク・スプーン
液体のこぼれないコップ 液体のこぼれないコップ
吸盤で固定した吸盤皿 吸盤で固定した吸盤皿

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■食事介助のポイント

お年寄りの症状や障害の程度に合わせて、姿勢や食べさせ方、調理の仕方に工夫が必要です。起き上がれない場合には、ギャッジベッドの角度を調節し、無理のない程度に上半身を起こします。まずのどを潤してから、食べ物を口に運び、飲み込むのを確認しながらお年寄りのペースで食事を進めます。

■食事中の注意

おかずは食べやすいように細かく切ります。口に食べ物を持っていく時には「これはお肉ですよ」というふうに声かけしながら介助すると食欲が増します。食べ物が熱すぎないか、量が多くないかも確認します。よくむせる人には汁物をゼリー状にすると飲み込みやすくなります。万一、食べ物がのどの詰まった時は、からだを横向きにして、指で口の中のものをかき出します。最後には必ず口の中に残っているものをお茶などで飲み込ませます。

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■食欲不振の場合は病気の疑いも

年をとると外気温の変化や便秘、精神的な変化もすぐに食欲にひびきます。したがって食欲はお年寄りの健康のバロメーターで食欲不振は異常を知らせるサインでもあります。
食欲の低下に加えて、嗜好の変化が見られる場合は胃の病気のおそれもあるので、お年寄りの食欲はこまめにチェックする必要があります。

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